日本一の鉄わらじを擁する足腰の寺、天龍寺。
駅から車道で繋がっており、距離が長くてもいいなら山中を行くよりも安全にハイキングが出来る(ただし上下にガクガク蛇行する)。
<天龍寺。山の中にあるぞ>
■概要
熱心な信仰者が草鞋や下駄モニュメントを寄贈して足腰の神仏に寄与している。
見下ろす山景色は健脚の証。
コースは複数あり、一番のショートカットコースは東郷神社横からの片道約2時間コースである。
(足が速い人は90分で行けるが疲れるから急ぎたくない。)
<日本一の鉄わらじ。でかい。>
<夫婦下駄。熱心な信仰者が寄贈。>
■感想
三度目の正直で登頂を果たした。
一度目は徒歩中に靴がぶっ壊れて中止。
二度目は高校生のイベントとかちあって関八州見晴台にコース変更。
やっと三度目でスムーズにハイキングが出来た。
<寺の一番上を目指す。>
<奥の院。スカイツリーが見える。>
足腰の神に参拝を許されたのだと思い、意気揚々と行ってきた。
素晴らしい山景色だった。
見惚れた!!
<見事な山景色の横に「熊出るポスター」が出ている。油断出来ない。>
西武電鉄の健脚コースの一つである。
秋から冬にかけては日が暮れるのがとても早い。
大事を取ってお昼ご飯を食べたら下山する人ばかりである(15時までには下山完了が望ましい)。
子ノ権現のさらに奥地に竹寺とバス停があるが、時刻表も定かでないし最終バスを逃がしていたら明かりもない山中をクマ出現に怯えて帰ることになる。
<紅葉と竹林が美しい寺の裏。>
<名物、白い手。場んでっとさんでないと見逃しちゃうね。>
お昼ご飯も食べたし明るいうちに帰るか!
と山を下っていたら登ってくるご夫婦がいる。
え、この時間帯に登ってくる?!正気か?!
と驚いた。
もう14時過ぎている。
見れば平服。
尋ねると平地のホテルからコピー用紙のガイドマップ片手にやってきたという。
(ああ・・・これはホテルが悪い)
山中なので15時を過ぎると即真っ暗。
ギリギリのギリ寄りのハイキングを決行しているご夫婦にちょっと恐怖を覚えた。
平地で10㎞は余裕かもしれないが、
ここは山。
日が落ちた時の冷え込みはパないのだ。
「山を舐めるな」と埼玉県がそこかしこで広報している。
ガイドやペースメーカーがいるならまだしも、
道に詳しくない初見さん二人をなぜ山に送りだしたし、ホテル。
客の安全が第一ではないのか。
旅は安全の上でこそ成立するものだ。
慎重であればあるほど安全になる。
ご夫婦を安易に送り出したホテルにやや憤りを感じた。
冬山の寒さや暗さに無知な人間にすすめる山ではない。
何よりクマが出るというのに薄闇を歩かせる気か。
行きはよいよい。
帰りは怖い、というのが冬山である。
一見、安全で平和そうな山だが陽が落ちると一気にあの世に近くなる。
西武健脚コースは伊達ではない。
十分な時間の余裕と体力と装備をもってハイキングには望むのが良い。