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春日部市付近は土地の低い所に市街地があり、水害が多く発生する場所だそうです。
そこで洪水対策として作られた首都圏外郭放水路(地下河川)は、地底探検ミュージアム龍Q館内で、地底の巨大施設(首都圏外郭放水路)や洪水や治水、河川について学ぶ事ができる施設です。
中でも、シールドマシン(地下トンネルを掘った機械)の動く模型は、どのようにトンネルを掘るかよく分かりますし、実物の巨大なシールドマシンの歯(土砂を削る部分)が、龍Q館の前に展示されているので、そのシールドマシンの大きさが、少しは分かると思います。
またシアターで、放水路の立坑→地下トンネル→調圧水槽→排水ポンプ→(江戸川へ排水)などの外郭放水路の施設を事前に勉強されると、より外郭放水路の本来の仕組みが分かると思いますし、分からない部分は、ガイドに聞く事もできます。
余談ですが、外郭放水路のコントロール室は、ウルトラマンコスモスや仮面ライダーなどの撮影にも使用されたそうで、親子連れでいらした子供さんが
「ココ見た!!!!」
と、コントロール室を見て喜んでましたが、ウルトラマンファンも、わざわざコントロール室を見に来るとの事です。
また廊下には、見学に来たと思われる色んな有名人のサインも飾られていました。
「皆さんこんなに外郭放水路に興味あるんだあ〜〜〜〜・・・。」
と嫁さんは感心したように言ってました。
しかし見学者が最も注目(私も!!)するのは、地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、江戸川にスムーズに流すための「調圧水槽(巨大プール)」で、地下に幅78m、長さ177m、高さ18mの大きさがあるそうです。その調圧水槽を見学された方は、
「荘厳な雰囲気が漂う・・・。」
「異次元空間の調圧水槽・・・。」
「柱と空間の巨大な地下神殿・・・・。」
など聞いた事がありますし、
「今日は特別な見学会の日です」
と言われると、益々期待が高まりました(笑)
最初にガイドから外郭放水路についての説明があり、その後いよいよ調圧水槽内見学となります。
調圧水槽は地下にあるので、地上は変哲も無い多目的広場ですが、完全施錠された入り口から、ガイドに促され階段を100段余り降りると、巨大な柱が林立した調圧水槽内に降りました。
水銀灯の灯りが水槽内を照らし、巨大な柱が聳える様は、まさに荘厳な雰囲気で、巨大な柱や水槽内の奥行きなどが、見学者との対比で分かります。
ガイドの説明を聞きながら見学者が盛んにシャッターを押しますが、その圧倒される空間は、本当にスゴイ・・・。
巨大な柱は縦横7m×2m、高さ18mあるそうで、その「4分の3」辺りまで汚れていたので、
「今年度もそこまで水が溜まったのか」
と言う事が分かりますが、そう考えるとなんだか恐ろしい気がします。
今回は「特別見学会」の時に訪れましたが、この時は特別に、調圧水槽内に溜まった水を排出する、直径3.6mの羽根車や、その羽根車を回すガスタービンやポンプ室も、特別に見学できます。
また調圧水槽内で特別にオカリナの演奏もされてましたが、この空間内は音が反響するので、よりオカリナの音が美しく聞こえる気がしました。
そして川から越水した水が流れ落ちる立坑(第一立坑)は、一部しか見る事が出来ませんが、直径30m、深さ75mはあるそうで、落っこちたらひとたまりもありませんが、それが計5本もあるので(それをつなぐ6.5?の地下トンネルもある)、いかに外郭放水路全体が、巨大な施設であるか体感できます。
再び100段余りの階段を上り地上に出ましたが、見学者の方の満足げな表情は凄い印象的でしたし、人知れず水害から守ってくれているこの施設や、ここで働く方々を思うと、感慨深くなりました。
何もかも巨大な調圧水槽は、それだけで圧倒される施設ですが、参加者も年配の方から若い女性や親子連れまで、沢山の方が見学していました。
防災の意識を高める意味でも、是非、事前に調圧水槽見学会を予約されてから、訪れて頂けたらと思います。
〇アクセスなど
・東武野田線(東武アーバンパークライン) 南桜井駅北口より 徒歩約40分(約3km)
・龍Q館行きコミュニティバスあり。
・龍Q館または庄和排水機場でナビ設定。無料駐車場有。
・調圧水槽見学会は、HPで事前予約が必要。特別見学会は、ハガキでの応募抽選となります。
・調圧水槽内に水がある時や、長雨でその恐れがある時は見学中止になる場合があります。
・龍Q館や調圧水槽見学は無料。調圧水槽内には、100段余りの階段の上り下りが出来る体力と、歩きやすい靴での参加が必要です。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。