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紀伊半島縦断鉄道が着工されたのは昭和12年のことでした。
奈良県五條市から十津川村を経て和歌山県新宮市へ抜けるコースは近畿の屋根と呼ばれる険しい紀伊山地をぶち抜く鉄道で、その工事は想像を絶する厳しいものになったと思います。
しかし、太平洋戦争で中断、戦後一部の路盤工事が完成したものの国鉄再建のゴタゴタで工事は再び中断され一部はバス専用道路として利用されました。
もし、完成していれば十津川温泉郷へ楽に行けたのではないかと思いますが、本来の鉄道敷設の目的は切り出した材木の運搬だったそうです。
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国道24号の五條市役所付近を走っていますと、道路の両側に分断された高架が見えます。
いずれもアーチ型の美しい高架ですが、これが幻の五新鉄道の名残ということです。
コンクリートのアーチ型になっているのは戦時の資材不足が原因ということですが、そのおかげでこの様な形になったのは皮肉なものです。
国道の北側は短い構造物があるだけですが、南側は古い町並みが残っている地区を通り、吉野川まで続いています。
他にも完成したものの、一度も使われなかったトンネルがあちこちに残っているそうです。
町中の部分はアパートがあったりし、高架の下は車が置かれたり物干場として使われていたりして管理関係はどうなってるのかわからない状況でした。
この付近の道路は狭く東から西への一方通行規制で駐車場もありません。
しかし、道沿いには五條市まちなみ伝承館やジオラマ工房などがあって、歩いてゆっくり散策するのが良さそうです。
疲れたら、もう一度国道に出ますと、南側の五新線高架のすぐ西側に金剛の湯という温泉があります。日帰りで数回利用したことがありますが、肌がツルツルになる泉質で気持ちが良かった思い出があります。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。
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