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たまたま何かの情報番組で見て
行ってきました。
標識も小さく見逃してしまいそう。
サクラマスの遡上をただ感動しながら
しばらく眺めてました。
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。
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清流斜里川の上流域に、森の木々に囲まれた「さくらの滝」があります。
国道や道道から離れ、町道や林道を行った非常に分かりにくい場所にあり、その上ヒグマの生息地でもあるので相応の注意勧告の看板もあります。
また滝と言っても、高さ4mにも満たない幅広の滝で、10分も滞在すれば満足できるような滝ですが、毎年6〜8月になると「さくらの滝」を訪れる観光客が増え、またこの時期に付近で宿泊すると、観光先として「さくらの滝」を薦められます。
ある方の手記で、車いすの観光客が「さくらの滝」の噂を知り、どうしても訪れたかったそうです。
しかし、駐車場から「さくらの滝」の展望地までの歩道に段差があり、どうしてもその先に行けず困って諦めかけていたところ、後から来た観光客がその姿を見かねて、なんと”おんぶ”をして頂いて「さくらの滝」の展望地まで行く事が出来たそうです。
そして1時間ほど、おんぶして頂いた観光客の方と一緒に「さくらの滝」を堪能し、帰りもおんぶをして頂いて、無事「さくらの滝」を見る事が出来たそうです。
「さくらの滝」を十分堪能できて、元気と感動、生命力も感じる事ができた上に、何と言っても、おんぶして頂いた観光客の方へのご厚意と感謝の気持ちは、いつまでもずっと心に残る、素晴らしい旅行になった。
と言う事が書かれた手記でした。
そんな僻地にある小さな滝なのに、なぜ元気と感動、生命力も感じる事ができたのか、そうまでして行きたくなる「さくらの滝」はどんな滝なのか気になりました。
この「さくらの滝」は、実は毎年6月くらいになると、体長50〜70?くらいの「サクラマス」と言うマス(サケ科)が、この「さくらの滝」をジャンプして飛び越える姿が見れるため、知る人ぞ知る名所になっています。
砂利の駐車場に車を止め、森の中に作られた歩道を5分ほど進むと、やがて森に囲まれた斜里川に出ました。
まさしくヒグマが出そうな鬱蒼とした森と川ですが、そのすぐ側に「さくらの滝」があります。
数人の観光客やカメラマンがカメラを構えています。
すると、サクラマスが滝壺からジャンプしました。
しかし残念ながらジャンプの高さが足りず、滝の8〜9割ところで滝の水に押し流されてしまいます。
その後も次々とサクラマスがジャンプしますが、そもそもサクラマスのジャンプ力では一気に滝越えは出来ず、全部失敗しているように思えましたが、ジャンプしたサクラマスをよく観察すると、滝の8〜9割ところまでジャンプし、さらに滝に押し流されないように、残りの1〜2割を懸命に泳いで超えようとしている姿が見れました。(3m余りジャンプし、残り30〜40?くらいは、ほぼ垂直の滝を懸命に泳ぐ)
次々と観光客が訪れます。
子供さんは
「がんばれ〜」
とサクラマスを応援しますが、大半が滝越えが出来ず
「ああ〜〜〜・・。」
とため息になりますが、訪れた観光客のみなさんが、懸命にジャンプして滝を超えようとするサクラマスのドラマに、いつの間にか釘付けになっている姿は印象的でした。
「滝を超えることができるのかしら?」
と話されましたが、今ジャンプしているサクラマスは、滝越えが成功して上流で生まれた”ヤマメ”が海に下り、成長して戻ってきたサクラマスであり、やはり滝越えが成功しているサクラマスは毎年居ると思います。
毎年どれくらいのサクラマスが滝越えを成功できるのか分かりませんが、この「さくらの滝」は、昔からそんなドラマが脈々と繰り返されて来たのでしょう。
「俺も若い頃は、色々ジャンプしたんだよな〜。。。。」
と独り言のように観光客の方が話されましたが、自分が一生懸命励んでいた頃と重ねる気持ちも分かります。
しかしなぜサクラマスなどのサケ科の魚は、無理をして上流まで遡上して産卵をするのでしょうか?
「下流で産卵すれば、楽でよいのではないか?」
と思われますが、川には沢山の魚が住んでいますが、上流に行くほど魚の種類も数も少なくなります。
サケは川底を掘って、その掘った穴に卵を産みますが、粒が大きく他の魚の餌食になりやすいので、魚の数や種類も少ない上流で産卵すれば、その分卵が餌食になる確率が減るからでは無いか。
とされています。
斜里川の森と「さくらの滝」からのマイナスイオンに癒されながら、その中で困難を乗り越え上流で子孫を残そうと懸命にジャンプするサクラマスの姿は、まさしく感動的で、車いすの手記の方が、どうしても訪れたかった気持ちが分かったような気がしました。
1時間ほど観察して「さくらの滝」を後にしましたが、少しばかり後ろ髪を引かれるような感じがしました。
さくらの滝は非常に分かりにくい場所にあり、事前にHPなどで位置情報を把握しておく必要があります。
駐車場には簡易トイレはありますが、売店や自動販売機も無く携帯も圏外です。
駐車場からの歩道は簡易的に整備されているばかりで、スニーカーなどで行くことはできますが、展望地も狭く雨天時はぬかるみ、雨をしのげる場所もありません。また、この展望地以外に観光できる場所もありません。
訪れる際は相応の準備が必要ですが、それを差し引いても感動を与えてくれるサクラマスのドラマを、是非見て頂けたらと思います。
〇アクセスなど
・毎夏6〜8月頃ジャンプが見られますが、事前にHPなどで「さくらの滝」の位置情報の把握が望ましいです。
・清里町札弦(さっつる)市街から道道1115号線(摩周湖斜里線)を緑町方向へ5kmの地点を左折し1km。さらに右折し2km(場所ごとに小さな看板あり)
・JR釧網本線札弦駅からタクシーで15分
・サクラマスとは、海に下ったヤマメが、1〜2年海で成長し母川に戻る魚です。また海に下らず、一生を淡水で過ごすヤマメもいます。
※サクラマスはいつジャンプするか分かりませんし、ジャンプして滝に到着するまで1秒もかかりませんが、展望地は狭いため、三脚などでの場所取りは控えてください
※早朝や夕方前など、観光客がいない時に訪れる場合は、車外に出る前に数回付近に大声を出し、大型の動物が逃げて行くような音がしたら、行くのは止めるか、時間をおくか、早朝や夕方の訪問は止めるのが無難です
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