矢勝川堤は、愛知県半田市にある矢勝川沿いの堤防で、新美南吉の童話「ごんぎつね」の舞台としても知られています。
毎年秋になると、300万本の彼岸花が堤一面に咲き乱れ、多くの人々を魅了しています。
彼岸花は、別名「曼珠沙華(まんじゅうしゃげ)」とも呼ばれ、秋の彼岸の時期に咲くことからその名前がつきました。
この花は毒性を持っており、古くから墓地や堤、田んぼの畦道などに植えられ、害虫や小動物から守るために利用されてきたそうです。
そしてここ矢勝川堤では、1990年、童話の世界観を再現したいという思いから、大勢の住民が彼岸花の球根を植栽したのが始まりで、この壮大な彼岸花の絨毯は、地域住民の熱意によって生み出されたものです。
彼岸花の見頃は、例年9月下旬から10月初旬頃です。
矢勝川堤では毎年、開花時期に合わせて「ごんの秋まつり」が開催され、新美南吉記念館周辺では様々なイベントが楽しめ、彼の作品の世界観を感じながら自然を楽しむことができます。
今年も9月20日~10月4日の期間、「南吉童話街頭紙芝居屋さん」「彼岸花の結婚式と花嫁行列」その他地元の物産展など期間中各種のイベントが行われたそうです。
「そうです」というのも、私が訪れたのは10月6日。すでに「ごんの秋まつり」は終了していました。
私は彼岸花の時期に過去数回訪れており、だいたいお彼岸前後。
全国的にも普通この時期が見頃のため、当然それを前提に「ごんの秋まつり」の日程も決まっているのだと思います。
過去に一度、10月上旬に訪れた際には、彼岸花が枯れていたのではなく、跡形もなく無くなっていたこともありました。
しかしご存じのように今年の異常な残暑。
ここ矢勝川堤も全国同様、開花が遅れに遅れました。
「新美南吉顕彰会(南吉と南吉文学をより広く顕彰するための団体)」のホームページでは例年、彼岸花の開花状況を毎日のように更新しているので、私もこのサイト情報を参考に訪問日を決めています。
ですがその内容は9月後半まで「残暑のためまだ開花していません」10月になっても「かなり咲き進んできました。見頃を迎えたエリアもあります。最初に咲いたエリアでは、色褪せたり枯れた花が目立ち始めました。」との記載。
つまり「ごんの秋まつり」の期間中はほとんど咲いていなかったという異常事態。
私はその情報を元に訪問日を10月6日にしたというわけ。
当日はまだ夏のような暑い気温でしたが、晴天の青空の下、美しく開花した彼岸花を見ることが出来ました。
しかし場所によっては満開ではなく、また既に枯れ始めたところもありました。
本来は矢勝川堤一面に数キロにわたって300万本の彼岸花が一斉に咲き誇り、まさに真っ赤な絨毯の上を散策することが出来るのですが、今年は残念ながら「一面に」とはなりませんでした。
でも、矢勝川堤の彼岸花は、自然と文学が融合した、まさにここだけの風景です。
300万本の彼岸花が織りなす赤い絨毯は、訪れる人の心を癒し、感動を与えてくれます。
ぜひ一度、ご自身の目でこの美しい風景を体験してみてください。
場所 半田市矢勝川堤一帯及び新美南吉記念館(半田市岩滑西町1-10-1)周辺
おまつり及び彼岸花開花時期 例年9月下旬から10月上旬
交通 電車: 名鉄「名古屋」駅から「半田口」駅下車、徒歩約15分
※例年、まつり期間中は半田市中心部からシャトルバスが運行されます。