鈴木大拙館

年間8万人ほどが訪れる人気の施設、鈴木大拙館が新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月29日（土）から3月16日（月）まで臨時休館とニュースになりました。

私が初めて行ったのは何年か前…
ママ友がランチの後に「観光客に人気の『鈴木大拙館』に行ってみたい」と言うのでもう一人のママ友と「すずきだいせつかん？」と訳が分からず連れられて行きました。
金沢21世紀美術館や兼六園のそばにありますが、奥まった場所で、行こうと思って行かないと見つからない場所にあります。
言い出しっぺの友人もはっきりと場所が分かっていなくて、古めかしい石川県社会福祉協議会と県立図書館の間を恐る恐る入って行きました。3人とも何十年も金沢に住んでいるのに初めての場所で、金沢の中心街なのにこんな場所があるのかと、森の遊歩道のような道をちょっとした探検気分で歩きました。そんな場所にひっそりと『鈴木大拙館』はありました。
入場料を払い入場。割と新しい施設なのできれいでした。「鈴木大拙」が誰か分からないのでこんな表現しかできませんが、実は鈴木大拙館の建築デザインは、世界的な建築家、谷口吉生の作品だそうです。分かる人には分かるんでしょうが、私には…。中はシンプル、あっさり、年甲斐もなく刺激を求める私には少し物足りない施設でしたが、水鏡の庭ではベンチに座って何も話さず各自が物思いにふけり結構長居してしまいました。出来ればこちらは平日の空いた時間に一人で来るのがお勧めです。時折水の輪ができる静かな水面をぼんやりと眺める、自然と心が癒されていく禅の世界。そんな贅沢な時間を過ごせます。
一番の見どころ「水鏡の庭」はお金を払って入場しなくても歩いてきた”緑の小径”から普通に見れます、というか入っちゃいます。私のような仏教哲学とか難しいことはちょっと…という方もこの水鏡の庭はぜひ体験してみて欲しいです。

コロナ対策で休館中の平日の夕方、散歩がてら再訪しました。鈴木大拙館に続く緑の小径はひっそりとして、野鳥の声と気配が聞こえるくらいで、今にも横からイノシシが出てきそうで怖かったです。休館中なのでもちろん人影は無く、水鏡の庭を独り占め。凛とした空気、水面に映る建物や空。無人の「水鏡の庭」を思う存分堪能しました。そのうちに人の気配がしてどっきりしたのですが、どうやら会社帰りの方がこの庭の中を通って行かれるようです。なんと贅沢な帰り道！！

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