舎人一号公園

足立区立舎人一号公園。
他にも七号、二十号と仮面ライダーのようにN号公園が存在する。
新芝川を越えると埼玉県。
国境の地にある公園である。


■概要

とても天気の良い日。
都市農業公園のスタッフの「足立区の公園には五色桜をあちこちに植えてますよ」という言葉を頼りに舎人一号公園にやってきた。
しかし、そこにはサスペンスの世界が広がっていた。

赤い旗。
咲き乱れる八重桜。
無人の公園。
足立区にいったい何があったのか。

場んでっとさん的には足立区立舎人一号公園は、人が立ち入らない足立区のチェルノブイリのような場所であった。


■感想

舎人一号公園の異様な雰囲気を感じ、行ったのを数日忘れていた。
異次元のインパクトが強く、つとめて忘却していたのである。

それを思い出したのは2021/04/16の地下鉄丸の内線の不審物ニュースである。
今から26年前、地下鉄サリン事件が起こった。
似た雰囲気の不審なビニール袋が発見され、運転が見合わされた。

そして場んでっとさんは舎人一号公園を思い出した。
まさしく関連の場所であるからだ。


■謎の赤い旗

さて、この舎人一号公園は敷地をぐるり囲む形でたくさんの赤い旗が立っている。
異様な光景である。
まるで結界でも張って悪いものを封じ込めているようである。


魔よけの赤をこんなに多用して何事だろうか。
びびった。
怖い。
なんだここは。


旗に書かれた文字を読むと某宗教施設反対の文字があった。
住民運動が起こっている。

あの平和な足立区で住民運動？
どういうことだ？


■気分は肝試し

私有地かな？
と思ったがやっぱり区立公園である。
連絡先が足立区の公園課だ。
（私有地に無断で旗を刺したらすぐに引っこ抜かれる。
住民の共有財産である区立公園が広告塔代わりに旗刺しにされているらしい）。

公園内を覗くと無人。
今が旬と八重桜が美しく咲いている。

桜が目的で来たのだから入るしかない。
しかし、人の出入りの形跡があんまりない。
住宅地のど真ん中なのに異様である。
コロナ禍もあって自粛しているのかもしれないが、
忌地に踏み入るようで気分は肝試しだ。
心なしか、監視されている気がする。
そこらへんのお化け屋敷や心霊スポットよりも怖い。


■舎人一号公園は26年前の事件を思い出させる公園

近くで工事をしている。
もしかしてあれがその施設なのだろうか？
資金力がある団体だとしたら、信者が増えてるということである。

すでに居住しているのか。
今から住もうとしているのか。
旗からは地域の詳細は見えてこない。

スマホで調べてみるともう十年も住民の反対運動は続いてるらしい。
「この旗も十年も戦っているのか？」
風になびいてバタバタと音を立てている。

とっても荒野な異世界に来た感じがする。

身の安全を最大限に意識しながら公園に入ったのは生まれて初めてだ。
奥多摩で野生のサルに出会ったとき以上の緊張感である。


■それはそれは美しい桜である。

花を見ているときだけはぱあああっと気持ちが明るくなる。
綺麗だ。
美しい。
なんて可愛く咲いているんだお前たち。
この美しさを独り占めできるなんて最高の贅沢だ。
踏み荒らされてない雑草なんか虫もいっぱいだ。
足立区のチェルノブイリみたいな場所だ。
ふははははは。美しい。美しい。美しい。
はっぴーはっぴーである。

■まとめ

恐怖と美しさで情緒がやや乱れる。
足立区で一番恐怖を覚えた公園である。
人生でもなかなか経験できない気持ちを味わえたので唯一無二として評価10とする。
行きたいという人を止めはしないがいつでもダッシュできるようにと提言したい。

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