深い森の中の砂利の林道を2km行った先にある「神の子池」は、以前は知る人ぞ知る観光名所でしたが、現在は自然のパワーを貰う事が出来るパワースポットとして、SNSでも知られる名所です。
駐車場からスグに「神の子池」を望める展望地に着きますが、観光客の皆さんは、余りにもの綺麗な「神の子池」の美しさに感嘆の声が上がります。
(魅せられるほど美しいエメラルドブルー色の神の子池)
(森の緑に囲まれた神の子池。全て湧水で出来た池です)
(全てを写しこむような池の水に、倒木がエメラルドブルー色の神の子池に華を添えている感じもします。)
周囲220m、水深5mの小さな「神の子池」ですが、余りにもの高い透明度で池底まで見えるので、水深5mあるとは思えませんが、その池底を良く見ると、湧水が湧き出ているのが分かります。
そんな澄んだ「神の子池」をオショロコマが泳いでますが、やはり何と言っても、エメラルドブルーの水の色と池の中の倒木が、より「神の子池」の美しさを際立たせていると思います。
(オショロコマが泳いでいました。池底も砂利までも透けて見えます)
この湧水のおかげで水温は常に8℃であり、倒木も腐らず残っているそうですが、かつて「神の子池」は
「摩周湖の伏流水が湧いている」
と考えられてましたが、水質調査の結果、摩周湖の外輪山からの降水が「神の子池」に湧いているそうです。その湧出量は毎日1万2000トンだそうで、それがどれだけの量か想像できませんが、森は水を貯える力があるので、我々が想像できないような大自然の力があるのでしょう。
(青と緑の世界に嫁さんが佇んでます。野鳥の”さえずり”も心地良い神の子池)
(ここから神の子池の水が沢となって流れ出ます。是非手を漬けて、水の冷たさや美しさを実感して頂きたいです。)
「神の子池」周辺は、2017年に「阿寒摩周国立公園」の一部として区域拡大され、シラカバやトドマツなどの森が広がっています。
足を止めて森の清々しさを感じたり、深呼吸をしたくなりますし、木漏れ日もさわやかで癒されます。
エメラルドブルーの水が流れ出した沢の音や野鳥の”さえずり”も、ぜひ足を止めて聴いて頂きたいですが、大半の観光客は「神の子池」の写真を撮ると、売店も食堂も無いので10〜15分くらいの滞在で移動していきますが、是非この大自然も感じて頂けたらと思います。
(木漏れ日が心地よい森の中を散策できます。思いっきり深呼吸したくなります)
沢の水を汲んでらっしゃる方がいらっしゃいました。
「この水を飲むのですか?」
と尋ねると、
「コーヒーにすると美味しいと思って」
と言われましたが、確かに「神の子池」の水は、沢の水になっても水道水より綺麗かもしれません。
「摩周湖周辺地区の水道水は、殆どが摩周湖の伏流水を水道水にしてるそうですから、蛇口ひねればミネラルウオーターみたいなものですよ」
「・・・?」
しかしそう教えて頂くと、この周辺地区に住まわれてる方は、いつもこんな綺麗な水が飲める事に、なんだか羨ましく思ました(笑)
駐車場の隅には、「アキタブキ」が茂っていました。
北海道内では、どこでも普通に自生しているフキですが、ここでは土地が良いのか、嫁さんの身体より大きく育ったアキタブキが生い茂っていました。
(顔よりも身体よりも大きいフキの葉。森の中には沢山の見どころがあります)
葉の大きさは直径1mはあるでしょうか?
普通に傘として使用できそうですが、国立公園内では、植物の伐採や採取は禁止されている場所が多いので、写真で撮るだけにしないとイケマセン。
「神の子池」へ通じる林道は、冬季は積雪のため通行出来ませんが、冬季の「神の子池」は、特に自然のパワーが詰まったパワースポットになるそうで、ツアー参加で訪れる方も多いそうです。
林道をスノーシューやスキーで2?歩く事になりますが、「神の子池」を白く縁取った雪が、エメラルドブルー色をより映えさせ、その美しさは格別です。
そもそも冬季はツアー客くらいしか訪れないので、より静かな「神の子池」を楽しめますが、「神の子池」に続く林道も沢沿いにあるので、常に沢の音を聞きながら、シラカバの巨木やヒグマの爪痕などもガイドに教えて貰う事が出来るので、夏季とは違った「神の子池」散策になると思います。
「神の子池」は非常に山奥のアクセスしにくい場所にありますが、是非「神の子池」だけではなく、その周辺の自然も合わせて、時間を取って訪れて頂けたらと思います。
〇アクセスなど
・清里町札弦(さっつる)市街地より、道道1115号線を中標津町方面へ約20?
・携帯電話、スマートフォンは圏外。無料駐車場と簡易トイレあり。入場は無料です。
・冬季間の「神の子池」の林道は積雪で通行できないため、6月上旬〜10月下旬が公開期間とされています。5月のGWや11月に車で訪れる際は、北海道清里町役所や観光協会などで要問合せ
・JR釧網本線緑駅よりタクシーで10?。緑駅付近から先は、売店や食堂、自動販売機などありません。
※摩周湖はアイヌ語で「カムイトー(神の湖)」と呼ばれ、神の子池は「カムイトー(神の湖)」の子供とされ、”神の子池”と呼ばれているそうです。
※ヒグマの生息域です。飲食できる場所も無く、匂いでヒグマを誘引する原因にもなるのでオススメ出来ません。