諏訪神社【荒川区】

「大変だ！
西日暮里駅は浸水してしまう！」
「逃げよう！諏方神社へ！！」
だーっしゅ！！だーっしゅ！すたらこさっさっ！！

毎年5月か6月になると東京都の消防隊は訓練に駆り出される。
残念ながら令和二年は新型コロナウィルスの影響を鑑みて大規模訓練は中止であるが、
三年に一回ぐらいの大規模降雨、それに伴う水害が都民の命を脅かすのだ。
脅威はウィルスばかりではない。
地震や水害にも備えて生きていかねばならぬ。


ここ諏方神社は西日暮里駅と日暮里駅の中間地点。
諏訪台と呼ばれる高台にある。

広重の江戸名所百景「日暮里諏訪の台」にも書かれた名所である。
諏訪台からの眺めは添付の写真通り。
かつては田園を望めたのだろうが、
今ではでっけえビルを代表するコンクリートジャングルと在来線各種の電車と線路が望める。
鉄オタの見学名スポットに変貌している。


駅から坂道をのぼるのがちょっと角度キツイ。
急激にぐぐんと上がる。
それゆえに避難所としても最適なのだろう。
春になると桜が名物で庶民から親しまれている。


「すわ」表記が古い方の「諏方」神社である。
現在となっては全国でも数社しかない貴重な神社であり、
なんとなく古くからかの正当性を誇ってもいなくもない。

本当なら本社の諏訪大社をお参りしたいのだが、
本社は駅から遠く、気軽に県外越境ができない時勢となってしまった。
そこでこの諏方神社なのである。
銀行で言えばATMね。本店の代わりに参るのだ。

相撲のふたつやみっつは取れそうなほど境内は広い。
土地に余裕があるせいか、
同敷地内には二柱のお稲荷様が祀られているのだが、
方や「銭降稲荷神社」という、なんとも小銭魂を揺さぶるお稲荷様がいらっしゃる。

「ちゃりんちゃりんと小銭の音がしそうなお名前。
惚れた。好き好き大好き。ちょー愛してる」

場んでっとさんは小銭で参る。
もしかしたら相乗効果で小銭運が上昇するかもしれないし。
するとどうだろうか。
雇用保険の追加金のお手紙がきた。
ご利益があるのかもしれない。

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