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久しぶりに蹴上で地下鉄を降りたので、葉桜になったインクラインを歩いてみました。真横に疎水の水音を聞きながら緑の中を歩いていると、そばが交通量の多い車道だということを忘れそうな別世界です。
今の電車と比べてびっくりするほど間隔の広い線路は、船を積んだ台車のためのもの。明治時代に琵琶湖から引いてきた疏水が水運に使われていた時、高低差の大きい蹴上では荷を積んだままの船をこのインクラインで川上へ運んだとのことでした。 積み荷を積んだ三十石船が線路に保存されています。
敷石や線路をたどりながら上が道路になっているトンネルを抜けると、パッと目の前が明るく開けて水辺に出ます。小さな噴水やくねくね折れた木の橋(よく菖蒲園で見るような)があり、幹線道路の脇のオアシスのようになっています。
細い階段を上がれば、右手は琵琶湖疏水博物館。残念ながらこの日は連休明けの休館日でしたが、インクラインと関連していますからいい観光コースになると思います。無料で入館できるそうです。
目を上げると京都市動物園のゾウの姿が♪ 家族連れにはこちらもいいですね。
ところで、蹴上駅を出ると道路を挟んだ向かいに煉瓦造りの古いトンネルが見えます。これは『ねじりまんぽ』と呼ばれる工法で作られているそうで、疏水と関連して時々ガイドブックに載っています。煉瓦が斜めに積んであるので、トンネルの中を歩いて行くと目が回りそう‥(@_@)
これを抜けると落ち着いた雰囲気の道が、南禅寺まで続いています。観光客向けの店が並ぶ大きな参道ももちろんいいですが、脇に疏水から分かれたきれいな水が流れるしっとりとした小道もなかなか。華道のお稽古帰りなのか、ざっと紙にくるんだ花を抱えた和服姿の女性とすれ違ったぐらいで人通りも少ない、静かな昼下がりでした。
《アクセス》
京都市営地下鉄 蹴上駅 徒歩3分ほど
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。