岩村城下町は岐阜県恵那市岩村町一帯に広がる風情ある古い町並みです。
今回私は、ローカル線の「明知鉄道」に乗って、車窓から見える自然豊かな景色を眺めながら、恵那の見所をめぐる旅の一環として訪れました。
JRとつながる恵那駅から岩村駅までは約30分。
その先には寒天の生産で有名な山岡駅、大正ロマンを存分に味わえる「日本大正村」がある終点の明智駅と続きます。
明知鉄道「岩村駅」から岩村城跡に向かって、なだらかに登っていく岩村本通り。
両側には江戸時代に栄えた旧家が立ち並びます。ぬくもりのある家屋の軒先には青いのれんが揺れ、どこかかわいらしいレトロな看板があちこちで見られます。
城下町は全長約1.3キロメートル。歩いてぶらぶらするにはぴったりです。
東濃地域の名物・五平餅を売るお店も数店舗あり、それぞれ形やたれの味などが違います。
また、岩村藩の御殿医が長崎で学んだポルトガル伝来の「カステーラ」は、素朴でほっとする味とやわらかさ。
ありそうでない、ここだけの味です。地元の人にも人気の「かんから餅」も外せません。
ちなみに名古屋在住の私にとって五平餅は、普通にスーパーなどで販売されている日常的な和菓子ですが、通常の五平餅はわらじ型に対し、恵那の五平餅は団子の形で、たれにクルミが入っているのが特徴です。
また岩村本通りの西町商店街は、平成30年度前期のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」のロケ地となり、全国的に一躍有名になったそうです。
商店街にドラマの時代設定に合わせて昭和レトロなオープンセットが組まれ、1970~80年代の商店街の雰囲気が再現され大規模なロケが行われたそうです。ドラマの中では岐阜県東美濃市梟町にある「ふくろう商店街」として幾度となく登場していたとか。
また最近では、私もつい最近見ましたすが、映画『銀河鉄道の父』のロケ地としても話題になりました。
このように歴史的・文化的なたたずまい・町並みが、枡形や町の中を流れる疎水など、他では見られない城下町であることから、平成10年には、全国で48番目、岐阜では高山市三町・白川村荻町に続いて3番目に「重要伝統的建造物群保存地区」として選定されました。
今回私は明智鉄道を利用しましたが、城下町近くに無料の駐車場があるので、車でも気軽に訪れることが出来ます。
住所 岩村町本町2丁目および本町3丁目全域 本町1丁目・本町4丁目・本町5丁目・柳町 西町1丁目・西町2丁目・朝日町・新町1丁目・新町2丁目の各一部
車利用でのアクセス方法 中央自動車道「恵那IC」より、国道257号線で約20分。岩村振興事務所駐車場より徒歩5分