市比賣神社

京都に全国から女性の参拝が絶えない、女性のための神社があることはご存じでしょうか？
その名は「市比賣（いちひめ）神社」。

「市比賣神社」の御祭神は、多紀理比賣之命（たぎりひめのみこと）、市寸嶋比賣之命（いちきしまひめのみこと）、多岐都比賣之命（たぎつひめのみこと）、神大市比賣之命（かみおおいちひめのみこと）、下光比賣之命（したてるひめのみこと）の５柱で、全てが女神様という日本でも珍しい神社。

そんなことから女性の守り神とされ、良縁、子授け安産など全ての女性の悩み・お願い事にご利益があるとされています。特に時の皇后陛下がお受けになられた「女人厄除け祈祷」は有名で、多くの女性の参拝者が全国から訪れるという神社なのです。

ちなみに私は60歳すぎの男性、しかも一人で参拝しました。
さすがは京都最強の女人守護パワースポットだけあって、境内は女性、特に若い女性の方が多く熱心に参拝されていました。
その女性方にとっては、私はさぞ奇異に見えたことでしょう。

ではなぜ私がこの地を訪れたのか。
私は神社仏閣を写真に撮ることが好きで、京都にも年数回訪れています。
京都の有名な神社仏閣はほぼ全て一度は訪れています。
そんな京都好きの私ですが、最近京都のことを知る中で、京都の「水」そしてその文化に興味を持ったのです。
今後この「たびかん」でも随時紹介しようと思っていますが、京都の川や水路そして湧き水などのことです。

そして今回訪問した市比賣神社は、落陽の七名水の一つに数えられる「天之真名井（あめのまない）」と呼ばれる湧き水、ご神水があるのです。
神宝天目椀｢天之八塩(あめのやしお)｣で汲み出された｢若水(わかみず)｣を、歴代天皇の産湯に用いられたという伝承が残り、現在も名水として茶会、花展・書展等に用いられています。
また、絵馬を掛け、「天之真名井」のご神水を飲んで手を合わせると、心よりの願い事が一つだけ叶うと伝えられています。

その名水を一目見たかった、一口飲んでみたかった、というわけです。

市比賣神社は小さな神社で、なんとマンションと同化しているちょっと変わった神社でもあります。
朱塗りの鳥居に見える部分もマンションの１Ｆ部分をくりぬいたような形。
そしてその名水も、新型コロナのため、直接湧き水の部分は封鎖されており、横の水道の蛇口からその名水が栓をひねると出るという仕組み。

色々と思っていたことと違うことがあったにせよ、その名水はとてもまろやかで優しい味でした。


基本情報
正式名称 市比賣神社　いちひめじんじゃ
通称名称 いちひめさん
住所・所在地 　京都市下京区河原町五条下ル一筋目（市姫通）西入ル
アクセス 　京阪「清水五条」駅下車、徒歩5分　
市バス「河原町正面」下車、徒歩2分　
京都バス「河原町五条」下車、徒歩2分

岡崎疎水とは、琵琶湖の水を京都へおくるため、明治期に作られたのが琵琶湖疏水ですが、その中でも平安神宮や京都市美術館、京都市動物園などがある岡崎近辺の疏...（続きを読む）

京都の桜の新名所とも言える「蹴上インクライン」。 地下鉄「蹴上駅」から徒歩5分、またはＪＲ「京都駅」から5系統の市バス「岡崎法勝寺町」から徒歩5分という...（続きを読む）

頂法寺（ちょうほうじ）は、京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町にある天台宗系単立の寺院。 山号は紫雲山。本尊は如意輪観音。寺号は頂法寺ですが、本堂が平...（続きを読む）