祇園囃子とともに、7月の京都は祇園祭一色。
祇園祭は千年以上の歴史を持ち、7月1日(吉符入)から31日(疫神社夏越祭)まで、1か月にわたって多彩な祭事が行われる八坂神社の祭礼です。
なかでも17日(前祭)と24日(後祭)の山鉾巡行が有名ですが、今回私が紹介するのは、私自身祇園祭では一番の見どころと思っている「前祭山鉾曳(ひ)き初(ぞ)め」です。
「前祭山鉾曳き初め」とは、山鉾巡行に先立って、組み立てられたばかりの山鉾を本番さながらに曳く行事です。なお7月12日の山鉾曳き初めでは函谷鉾・鶏鉾・月鉾・菊水鉾・長刀鉾が曳かれ、7月13日には放下鉾・船鉾・岩戸山が曳かれます。
そして今回紹介するのは、12日15時30分からと、12日最後に行われる長刀鉾の鉾曳き初めです。
長刀鉾は鉾頭に疫病邪悪(えきびょうじゃあく)を祓う大長刀(おおなぎなた)を付けていることに由来しています。かつては三条小鍛冶宗近(さんじょうこかじむねちか)が造った長刀が付けられていました。
京都市下京区四条烏丸東入ル長刀鉾町に鉾が建てられますが、この辺りは四条通でも一番賑わいのあるところで、歴史を感じる会所の建物、文化を感じる山鉾がビルに囲まれて存在する光景は、これぞ京都の風情を感じます。
鉾曳き初めでは、事前に受け付けた一般の方と、地元の保育園と思われる園児とが混ざって曳いていたようです。曳いている距離は長く、私は会所の正面あたりで見ていたのですが、おそらく河原町交差点付近まで行ったのだと思います。
また、長刀鉾は山鉾の中で唯一、生稚児(いきちご)を乗せることでも有名ですが(他の鉾も以前は生稚児でしたが、色々な事情で今では人形の稚児を乗せています)この日の鉾曳き初めでも稚児が乗り、お囃子に合わせて「太平の舞」を舞っていたことには、まさに本番さながらなのだと驚きました。
長刀鉾の鉾曳き初めは約20分程度行われ、この日の鉾曳き初めは終了。
翌日15時からは残りの放下鉾・船鉾・岩戸山が曳かれます。