本妙寺【東京都】の口コミ一覧

その日はとても天気が良かった。
梅雨の晴れ間である。
こんな日は墓地をめぐるのにぴったりだ。
（天気の悪い日や夜は決して参ってはいけない）


お岩様の墓所（隠れた名スポット。あるイベントをこなすと願いが必中かなうと言われている。そのイベントの敷居は高く、簡単に越えるのは難しい。）を参った後、やってきた。


■本妙寺
豊島市場からめっちゃ近い。
徒歩3分ぐらい。
徳川家ゆかりの寺で江戸時代から続くだけあって「武骨」の一言。
近くの緑豊かな染井霊園に慣れきっていたため、本妙寺の灰色の光景にあの世を見る。
晴れてたから来たが、天気が悪かったら絶対に来ない。


■剣聖、千葉周作の墓
周作さんだけ一族とは別の墓に隔離されている。
有名人すぎて可哀想。
無関係の赤の他人の私が見ず知らずの剣聖を参るのもおかしな話で、知らん奴が大勢来すぎるのだろう。
そのせいで周作さんだけが隔離されてしまったのだろう。
つまり、私は加害者。きっとご家族に嫌われてるということ。ううう。ごめんよ。勝手に心中複雑になる。

門下生とかいっぱい来てるようだ。
この日は酒が二本供えられていた。
のんべえだったのだろうか。


■歴代本因坊の墓
初代の墓だけと思ったら違った。
仮面ライダーが集結するするようにぐるりと歴代の墓が四角の形になっている（ちな、センターは初代ではない。）。
一堂に集められてしまっているところが業界の都合に左右されてるようで「なんだかなあ」とも思わされる。
将棋は激弱の場んでっとさんは10枚落ちにしてもらった上にLV1で負けるアメーバレベルの腕前であり、なんでこんなところに来てしまったのかと場違い感が半端ないであります。
強くして、とお願いすらできず。


■棋聖、天野宗歩の永代供養
将棋の大天才。お参りするとご利益あるらしい。
碁の本因坊'sから遠く離れたところに豪華にも等身大ぽい銅像が建てられて恭しく祀られている。
ちょっ強だったらしいが業界の因習により出世できなかったとか。
晩年の素行はよろしくなかったらしい（婉曲表現）。
それでも死後は銅像が建つ当たり「強けりゃ尊敬される世界」だと如実に知れて面白い。
知力を競う将棋界におけるその弱肉強食感はぱねえ。
生きてる間は無冠の帝王扱い。
ド強さは今も定評がある。


■名奉行、遠山の金さんの墓
文化財にされてしまってる。
ほかの墓と違って、でかい。
芸人の味方をしてかばった功績により芸能関係者から人気が高いらしい。


■明暦の大火の供養塔
江戸はよく燃えた。
今も良く燃える。木造が多いからね。
江戸三大火事の一つ、明暦の大火は江戸全域をほぼ全焼させるという壮大なものだった。
今から約350年前のお話。


■墓地で写真を撮るという行為
やめた方がいい。
なぜならデジタル写真でも心霊写真が撮れるから。
なんか悪いことが起こっても自業自得としか言えない。
墓地巡りもあまり人には言えない趣味だ。

生きてる人間は生きてる人間同士でつるむのが一番いい。
死人に寄ってくのはあまり健康的ではない。
それでも死人に頼りたいときは、せめて神か仏にすがったほうがよいのではないか、と個人的には思う。