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館山市内の県道302号線から船形山の方を望むと、崖の中の山腹に、朱色のお堂があります。
よく見ると、えぐれた崖の中に、どうやってお堂を造ったか分かりませんが、これは
「普門院 船形山 大福寺」
と言う寺の観音堂で、この観音堂の中に、石龕(せきがん:石の厨子)をつくって像を浮彫りにした「十一面観世音菩薩」(磨崖仏”まがいぶつ”)が祀られています。
この観音堂が、断崖から飛び出すように建てられている事から、大福寺よりも、「崖観音」と呼ばれて親しまれており、入り口看板にも、
{←崖観音}
と書いて有ります。
大福寺の本堂には、南国の雰囲気漂う一対の大きなソテツが両脇に植えられ、房総館山市の暖かさを思わせます。
まずは本堂をお参りしてから、左手側の歩道を観音堂に向かって歩きますが、本堂横には「延命地蔵尊」があります。
生まれた子の命を守り、寿命を延ばす
とされ、また"無病息災延命長寿"のご利益もあるといわれていますので、是非お参りされると良いと思います。
暫くすると急な階段があり、階段も幅が狭いので、手すりを使用して登られた方が良いと思います。
健脚の方なら5分もあれば観音堂へ行けますが、階段の途中には、「日露戦争の碑」や「お不動様」が祀られていたり、船形山の特異な地層も見ながら、ユックリ登られる事をオススメします。
観音堂には””靴を脱いで””堂内に入場し、正面に「十一面観世音菩薩」を拝む事が出来ますが、磨耗が激しいので、表情はよく分かりませんが、頭上に菩薩面を刻み、左手に水瓶(すいびょう)を持つ様子や、着衣のひだなどが確認できます。
県内最古の磨崖仏といわれ、昭和45年に館山市の有形文化財に指定されている十一面観世音菩薩は、苦しんでいる人を見つけるために、頭上に十一の顔を持ち、全方向を見守る観音様で、そして「様々な災難・病気平癒・財福授与・勝利」のご利益があり、また「延命・地獄に落ちない・極楽浄土に行ける」などのご利益がある。と説明板がありました。
観音堂内の奉納天井絵には、思わず目を見張ります。
南房総の植物を中心に描かれた、鮮やかな114枚の奉納天井絵は、しばらく眺めていたくなりますが、現在の観音堂は、2016年7月にリニューアルされたそうですが、過去、江戸時代の火災や、何度も豪雨、関東大震災などによりお堂の再建を繰り返してきたそうです。
それにしても、観音堂から望む館山湾の絶景は、開放感抜群で最高です。
遠く伊豆大島も望む事が出来る、観光客にも人気の絶景スポットで、青空に鱗雲も絶景に華を添えてました。
「夕景が美しい」
と聞いていたので、夕暮れ時にも再度訪れてみました。
雲が多く、ちょっと夕陽には物足りない感じはありましたが、それでも沈んでいく夕陽を眺めているだけで、心癒される場所でした。
本堂横の「延命地蔵」や観音堂は、パワースポットしても有名ですが、やはり観音堂からの絶景やご利益ある「十一面観世音菩薩」参拝は、急な階段はありますが、是非館山市を訪れた際は、行って頂きたい名所ですので、参考にして頂けたらと思います。
〇アクセスなど
・JR内房線・那古船形駅より徒歩約15分
・ナビは「堂の下青年会館」で入力すると、大福寺駐車場へアクセス
・拝観料無料:午前9時から日没まで
※荒天時などは拝観中止
※急な階段を登るため、歩きやすい靴が望ましいです
・杖の無料貸し出しがあります
・「十一面観世音菩薩」の写真撮影は、原則控える
・御朱印は、本堂右手にある納経(のうきょう)所にて。初穂料300円
※この観光スポットの感想クチコミは各投稿者が経験した体験を基にした個人的な意見であり、【たびかん編集部】のものではありません。