関西電力 夷川発電所・夷川ダム

京都市内にもダムがあるのです。
夷川発電所（えびすがわはつでんしょ）は、京都府京都市左京区にある水力発電所です。
「冷泉通り」沿いの鴨東運河。平安神宮の西側の方です。
なんとすぐ近くには有名な観光スポットがたくさんある場所です。

京都市内にわざわざ作っているからには当然ながら水力発電が目的です。
ダムといっても、そんなに大掛かりなものではないのですが、建設当時から現役で稼働中です。

そのダムというのは「夷川ダム」、水力発電所は「関西電力夷川発電所」です。京都市内なので、こちらも当然の如く琵琶湖疎水を利用しています。

左京区聖護院エリアを流れる琵琶湖疏水。
緩やかな水流と四季折々でその景観を楽しめる、市民にとっては憩いのスポット。

そして、この辺りはちょっと水路というか、池のような広いスペースになっている『夷川船溜』というものがあります。
琵琶湖第一疏水とともに、1890 年に竣工。かつて、この場所で竣工式も行われ、水運の船着き場、さらに京都有数の水泳場としても活用されました。

そんな船溜の中央にアール状に張り出した展望スペースがあり、レンガ造りのベンチスペースがあります。
案内板と、その正面には第三代京都府都知事・北垣国道氏の銅像。

知事の銅像は琵琶湖疏水建設で尽力された功績をたたえ建立されたそうです

そしてその西側。激しく噴き出す水流が。こちらが今回紹介する夷川発電所、そしてそのダム。
一般的に想像するダムより、ちょっとこぢんまりとしています。
私のような素人には、ダムとは思えません。

ダムのすぐ横には、レンガ造りの「夷川発電所」の建物があります。
2001年には「琵琶湖疏水の発電施設群」として、「蹴上発電所」、「墨染（すみぞめ）発電所」とともに土木学会選奨土木遺産に認定されています。

当然中には入れません。

ここのダム湖（湖ではないかもしれませんけど。）は「夷川舟溜」と呼ばれており、昔は水泳場として使われていたそうです。
また近年では、毎年春に運航する「岡崎さくら・わかば回廊十石舟めぐり」の船の折り返し場所になります。

実はこの「冷泉通り」沿いはけっこう桜がきれいな場所です。
観光目的の方は平安神宮辺りまでしか行かないので、このあたりは穴場でもあります。
私自身桜の季節に来た時には、地元の方がお弁当を広げてお花見しているなど、のどかな雰囲気を楽しめたことを覚えています。


関西電力株式会社　夷川発電所
◆所在地：京都市左京区蓮華蔵町
◆交通：京阪電車「丸太町駅」下車、徒歩１０分

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