「江ノ島電鉄」 1910年日本で6番目の電気鉄道として開業当時は藤沢~片瀬間のみの路線だったが、現在は藤沢~鎌倉間営業キロ10.27Kmの中に15の駅があり、江ノ電の愛称で親しまれている。時速18Km~22Kmのゆったり走るレトロでノスタリジックな姿の沿線には、有名寺院や湘南海岸、飲食店等々観光施設が充実し、まるで走る観光案内所のようである。
<路面を走る>
<江ノ電長谷駅近くの海岸>
「行って来ました」
江ノ電の警笛は基本「プア~ン」である。どこか牧歌的でのんびりしているが、これが観光シーズンになると
「パーン、パアーン」と怒ったような警笛が駅や駅間で目立つようになる。これは江ノ電初心者や外国人が線路でカメラを構えたり、聖地巡礼で身を乗り出して写真を撮ったりしているからで、普段は穏やかな運転で住宅地や湘南海岸の隣を走っています。
<聖地巡礼(鎌倉高校前)>
江ノ電は線路の幅が他社線に比べ狭いため、おのずと中の座席間も狭くなり、まるで知らぬ乗客同士がひざ詰め談判をしながら目的地に向かっているような感じである
まあこれも江ノ電らしさと言えばそうなのでしょう。
<江ノ電車内>
江ノ電は藤沢、鎌倉駅を出るとどちらも、住宅地から海岸線に出るようになっている。
この家が立ち並ぶ住宅地の庭先を「プア~ン」と警笛を鳴らしながらお家すれすれを走り抜けるのである。
窓を開ければ家の人と会話が出来そうな距離を感じながら、電車はいきなり海岸通りに飛び出して行く。
ここで車内では「わあ~」とか「あぁ~」とかの「嬌声が聞こえてくる法則」この後には「海だあ~」と続くのかもしれないが、海なし県から来た人にとってはそれなりの感動があるのでしょう、表情は初めてご成婚パレードを沿道から見たようなお顔で、いつまでも見つめて
いました。
江ノ電のホームはすべて屋根付きで単線運転のためいわゆる橋上駅舎と言うものはなく、上下ホームに渡る時は構内の踏切を使う、これもユニークだが遮断桿があるため自身が乗る電車を見送る羽目になる事もしばしば。
「口惜しさとため息」だけを残して電車は終点の鎌倉駅に向かうのである。
<江ノ電藤沢駅構内>
江ノ電はコロナ前、年間2000万人の利用者があったと言われるが、また復活して来ているようだ、鎌倉駅では折り返し電車を待つ鈴なりの乗客が列をなしている、どこまで行くのだろう?長谷寺か大仏か極楽寺の古い駅舎か、レンガトンネルか?それとも江ノ島か。
「江ノ電から見える風景」「江ノ電が見える街並み」
江ノ島、鎌倉観光のピークはこれからのようである。
<江ノ電鎌倉駅>
<江ノ電鎌倉駅構内>