「文化のみち橦木館(ぶんかのみち しゅもくかん)」は、陶磁器商として活躍した実業家、井元為三郎(いもと ためさぶろう)の旧邸宅です。
大正時代末期から昭和初期にかけて建てられた、和館と洋館が一体となった貴重な建物で、現在は名古屋市の指定有形文化財となっています。
この邸宅は、井元為三郎が一代で財を築いた後に建てられました。
井元は輸出陶磁器の加工問屋として成功し、海外へも積極的に事業を展開しました。
彼は「名古屋陶磁器貿易商工同業組合」の組合長を務めるなど、名古屋の陶磁器産業の発展に大きく貢献しました。この橦木館は、彼の全盛期に建てられたもので、当時の栄華を今に伝えています。
敷地は約 600坪。庭を囲むように、和館・洋館・茶室・東西二棟の蔵などが配置されており、当時の屋敷構成が良好に残されています。
延床面積は約 605.84平方メートル。構造は木造(一部平屋、一部2階建て)
洋館にはステンドグラスが贅沢に使われており、トランプのスート(クラブ・ダイアモンドなど)や小鳥などのモチーフが見られます。
光を通して映える装飾が印象的です。
和館には襖・欄間など伝統的な和風建築の要素もあり、洋館・和館の対比が楽しめます。
庭園や茶室もあり、静かな時間を過ごせる空間になっています。
「大正浪漫」の趣きで、レトロ建築のフォトスポットとしても人気があり、洋館の窓・庭の風景など四季折々の変化も魅力です。
また、随所には当時の最先端の技術が取り入れられ、おもてなしの客室や、機能性を追求した設計が目をひきます。
橦木館は、井元為三郎の暮らしぶりを伝えるだけでなく、陶磁器産業で栄えた名古屋の歴史や文化を学ぶことができる施設といえるでしょう。
また文化のみち橦木館では、見学だけではなく、展覧会やイベント、会議、パーティーなどに利用できる「貸室」を提供しています。
利用できる部屋と用途は、和室・洋室は会議や研修、着物の着付け教室、写真撮影、パーティーなど。
その他
茶室「撫松庵」: 正式な茶会はもちろん、茶道の稽古などにも。
蔵: 展示やギャラリーとして利用できます。
庭園: 庭園を背景にしたイベントや撮影が可能です。
私が訪問した時には、和室の大広間では、地元画家の個展、奥の和室では、どのような方の集まりなのかはわかりませんが、子供達を対象にした紙芝居が行われており、たくさんの親子が紙芝居に見入っていました。
住所 愛知県名古屋市東区橦木町2丁目18
アクセス 電車:地下鉄桜通線・高岳駅から徒歩10分
バス: なごや観光ルートバス「メーグル」の「文化のみち二葉館」バス停から徒歩3分
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日: 月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
料金: 大人200円、中学生以下は無料です。文化のみち二葉館との共通券(大人320円)も販売しています。