2026年07月03日-05日カピバラさん20周年の思い出展、開催。入場無料。
コロナ禍が終了してだいぶたつ。
「もういいかな?」と屋内見学にやってきた。
見学無料、申し出により係員によるルームツアーが行われる。
■概要
明治・大正期の政治家・木内重四郎の旧別邸(洋館部分)を復元・再築した歴史的建造物。
2004年に開館。
和洋折衷様式(明治後期から大正前期の近代建築の代表例)。
木造2階建て(一部鉄筋コンクリート)。
洋館は南北軸の一文字型で玄関・応接間・書斎・ベランダなどを備える。
当時の先端技術(上水道、水洗トイレ、鉄骨使用など)が取り入れられている。
■感想
元の家屋はマンション建設で解体されている。
後世に有志が現在の場所に復元して市川市に寄贈してくださったのだそうだ。
(すげえ!!)
現在は展覧会・演奏会などの文化施設として運営中。
係員にルームツアーを申し込んでこの屋敷とその主人の解説をうかがってきた。
●木内重四郎(きうち じゅうしろう)の生い立ち
地域の名家の出である。
戦国武将である千葉氏の流れを汲む木内家の三男として生まれた。
将来の妻は三菱財閥創設者の岩崎弥太郎の次女。
娘は渋沢栄一の孫に嫁入りした。
(関東政財界と太いパイプを持つ。関西に行った後は京都府知事になったり波乱万丈の人生を歩む。)
かなり優秀な人で一高を経て東京帝国大学を卒業する。
政治家になった後は貴族院議員から京都府知事になると大躍進を果たす。
これに嫉妬されて罠にかけられ府会議員買収事件(疑獄事件)に巻き込まれ辞任する。
壮絶ないじめである。
(関西圏は政治家同士の嫌がらせ、いじめが目に見えて酷い。目障りな関東もんをスクラム組んで追い詰めた)
京都府知事を辞めた7年後に没しており短い人生である(享年58歳)。
●重四郎の美意識が詰め込まれた洋館
木内邸は木内重四郎の夢が詰まっている。
幼少期に千葉と東京を往復し、国府台の地に魅せられ、将来ここに邸宅を構える夢を抱いた。
議員になる前からコツコツと土地を購入し、人生の最盛期である貴族院議員時代に完成したこの邸宅、一流の設計士(大蔵省の建築作家、清澄庭園のデザイナー)を起用し、自ら監修して建てた。
財政界の重鎮が集う拠点であったし、芸術家(斎藤茂吉や石川寅治など)も関わり、文化的なサロン的側面もあった。
この別邸こそ地位と美意識の象徴。
「千葉氏の後裔として恥ずかしくない邸宅を構えたい」
先祖に誇りを抱き、「青雲の志」を実現した。
一万坪の敷地に広大な庭園や農場もあった豪邸だったそうだ。
●元の場所
「あ、もしかして」
木内ギャラリーの隣に柵に囲まれた堅牢な高級マンションがある。
土地問題で一旦取り壊し(マンション建設)た場所は恐らくはこのマンションだ。
横に移したわけね。
係員の説明を受けて色々と腑に落ちた。
現在は演奏会や展示会で活用されているが、この豪華な内装で使用料は破格。
市内外で料金は異なるが一日最大1万円。
銀座や有楽町のギャラリーは10万20万かかるところ千葉は穴場だなあ、と感心。
(利用者はあんまりいなくて2026年7月は2件のみ。もっとふるって文化振興してほしい。)